絞り込むことによって、メッセージは効果的に伝わる
インターネットを活用したマーケティングで、対象顧客を絞り込む「ターゲティング」がブームである。
むやみに情報を出すより、対象を限定したほうが伝わりやすく効果が上がるからだ。
肩書きや職業など顧客のプロファイルから絞り込む属性ターゲティングや、見ているコンテンツ(情報の内容)の履歴から興味を反映する行動ターゲティングなどが典型だ。
地域を絞り込むエリアターゲティング
ウェブサイトの運用者や、バナー広告などを配信するアドサーバーの運用者が、サイト閲覧者の地理的な場所を識別する。
特定の地域からのアクセスに対してだけ情報を配信したり、地域に応じて異なる情報を配信したりすることができる。
地域という切り口でより細かなターゲティングを可能にする手法。
適用の考え方
実店舗を持つ企業が商圏を限定して商品やサービスのネットプロモーションを展開する際、配信する地域を絞り込んで広告を配信する。
全国展開している企業でも、商圏ごとに競合する企業がいる場合、地域ごとにプロモーション内容を変えて展開するなどの使い方がある。
技術革新によって可能になった
GPS(全地球測位システム)を搭載した携帯電話の普及やIPアドレスから、地域を割り出す仕組みが普及してきた。
事 例
・ひまわり証券
JWordが提供する地域情報と検索連動型広告を組み合わせた「ご当地ワード」という広告メニューにおいて、大阪から「FX」などで検索してきたユーザーに対し、大阪弁で表記した広告を表示。
・大和ハウス工業グループの日本住宅流通(不動産仲介)
2007年5月エリアターゲティング技術導入のサイトを構築。
アクセスしているユーザーのIPアドレスから地域を自動判別し、最寄の営業所や物件情報を表示する仕組みに切り替えた。次のような驚異的な増加を見せた。
・問い合わせ件数
前年度比で 関西地区 120%、関東地区 450%、その他の地域 600%
・受注額
前年度比で 関西地区 140%、関東地区 1430%、その他の地域 680%
いままでの手法
・地域を細かく限定してプロモーションを展開する。
新聞などへの折込チラシ。
・携帯電話のアドレス入手し、プロモーションの配信。
QRコードを活用。 |