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    2008年9月10日 第82号
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日経MJ 2008年9月8日(月)付け  4面 総合
「絞り込む力」 成功のカギ
広がる地域限定のマーケティング

 日経MJ紙の4面に毎週月曜日に、日経各誌の編集長による連載コラムがあります。
 このコラムはいま話題になっていること、関心のあることを取り上げて解説しています。
 9月8日号には「日経BP 渡辺洋之の IT新事情」でした。
 ネットで話題の「行動ターゲティング」という広告手法についてです。
 
 ターゲットを絞り込む

ターゲットを絞り込む


この図は編集者の独自の解釈で作成しているものです。対象となった記事とは関係ありません。


 記事の概要

 絞り込むことによって、メッセージは効果的に伝わる

インターネットを活用したマーケティングで、対象顧客を絞り込む「ターゲティング」がブームである。
むやみに情報を出すより、対象を限定したほうが伝わりやすく効果が上がるからだ。
肩書きや職業など顧客のプロファイルから絞り込む属性ターゲティングや、見ているコンテンツ(情報の内容)の履歴から興味を反映する行動ターゲティングなどが典型だ。

 地域を絞り込むエリアターゲティング

ウェブサイトの運用者や、バナー広告などを配信するアドサーバーの運用者が、サイト閲覧者の地理的な場所を識別する。

特定の地域からのアクセスに対してだけ情報を配信したり、地域に応じて異なる情報を配信したりすることができる。

地域という切り口でより細かなターゲティングを可能にする手法。

 適用の考え方

実店舗を持つ企業が商圏を限定して商品やサービスのネットプロモーションを展開する際、配信する地域を絞り込んで広告を配信する。

全国展開している企業でも、商圏ごとに競合する企業がいる場合、地域ごとにプロモーション内容を変えて展開するなどの使い方がある。

 技術革新によって可能になった

GPS(全地球測位システム)を搭載した携帯電話の普及やIPアドレスから、地域を割り出す仕組みが普及してきた。

 事 例

・ひまわり証券

JWordが提供する地域情報と検索連動型広告を組み合わせた「ご当地ワード」という広告メニューにおいて、大阪から「FX」などで検索してきたユーザーに対し、大阪弁で表記した広告を表示。

・大和ハウス工業グループの日本住宅流通(不動産仲介)

2007年5月エリアターゲティング技術導入のサイトを構築。
アクセスしているユーザーのIPアドレスから地域を自動判別し、最寄の営業所や物件情報を表示する仕組みに切り替えた。次のような驚異的な増加を見せた。

 ・問い合わせ件数
  前年度比で 関西地区 120%、関東地区 450%、その他の地域 600%

 ・受注額
  前年度比で 関西地区 140%、関東地区 1430%、その他の地域 680%

 いままでの手法

・地域を細かく限定してプロモーションを展開する。
 新聞などへの折込チラシ。

・携帯電話のアドレス入手し、プロモーションの配信。
 QRコードを活用。
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 行動ターゲティングの関連情報など


行動ターゲティングで個人ブログに広告配信、ヤフー

「ページではなく、個人に広告」行動ターゲティングの新技術実証実験、 ブログウォッチャー

情報接点に回帰してたどり着いた行動ターゲティング広告/アイメディアドライブ
この記事は読んでおいたほうがいいですね。

行動ターゲティングとは。消費行動モデルを図解で説明していて分かりやすい。

 編集者のコメント


記事には次のような一節がありました。

携帯電話の普及によってアナログ(チラシ)手法から自営業者・個人経営者をエリアターゲティングでネット広告に取り込むチャンスができた。

インターネット、コンピュータに関する世界の技術革新は速い、マーケティング、ビジネスモデルに大きなインパクトがありますね。いかに自分たちのビジネス取り込んでいくのか、活用していくのか喫緊の課題ですね。


さて、いくつか思いつくままに今後の課題をあげてみたい。

・携帯電話、パソコン、インターネットの使い方や情報活用の仕方などの格差がある。
格差のあるターゲットにアプローチする場合にはそれが障壁になる。
携帯電話の普及は個人が一台という様相を呈してきている。
世代間で使い方の格差があるので使い方、情報の扱い方、活用法のレベルアップを図る必要がありそう。

・プルとプッシュの活用、使い分けを考える。
情報の提供方法として、プル型とプッシュ型があるとすれば、サイトにアクセスしてきた顧客が自ら情報を探索するのはプル型といえる。
すでに携帯電話などのアドレスを入手している場合には「その人」に合わせたコンテンツを配信できるプッシュ型になる。
顧客の状況、状態によって効果的に使い分ける必要がありそうだ。

・コンテンツのあるサイトへのアクセスをどのように増加させていくか。
いまのところSEO(検索エンジン最適化)対策は必須で、アクセス数をどのように稼ぐかが大きな課題になる。ざっくり言えば、SEO対策やサイト構築はハード面の課題で、リアル店舗でもそうだが集客し、育成し、ファンにしていく、ブランドを作っていくというソフト面での仕組み作りの完成度が業績を大きく左右しそうだ。

・提供情報の中身とマッチングしているか。
提供あるいは配信情報そのものがターゲティングされたものになっているか。

■ インターネットの世界に限らず自らの事業のターゲットを絞り込むことは営業活動の効果、効率を左右します。

すべてがお客様というのは自社の商品、サービスがヒットしていない証ともいえます。
お客様にとってもこれから付き合うことになる会社の「売り」が分かららない。
会社のメッセージが届かないことになってしまう。

営業マンも何がうちの会社の売りものなのか焦点が絞られなず、標的が定まらない可能があります。それは売上と見積もりにも反映して利益にも直結してきますね。

思いっきりでターゲットを絞り込んで、お客さまとの関係構築のストーリーを作ってみましょう。発信するメッセージも明確になってきます。何らかのセグメントでトップになれば他のセグメントへの影響は計り知れないものがあります。

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