日経記事に学ぶビジネスモデル 2001/04/03 NO.13
アマゾン ウォルマートと提携観測が浮上
日本経済新聞 2001年3月7日 国際2【9面14版】
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数々のドットコム企業が暗礁に乗り上げ、人員削減・株価凋落・M&A
などが話題に上っている。
生き残り戦略として、伝統的な小売手法の「リアル」企業と連携を深め
て「脱ドットコム」を図っている。
今回は古い記事だが、その意味で取り上げてみました。
さて、記事の中からアマゾンとウォルマートの強みと弱みを
下図のように整理してみた。
◆アマゾンのねらいは、
・全米各地に自社物流施設を設けたが、2000年度売上高の5倍程度あり、
稼働率改善が課題
(2000年度売上高:27億6,100万ドル)
・ウォルマートとの提携はコスト削減効果と物流施設の稼働率向上が見込める
・ウォルマート世界4200ヶ所の店舗内で、アマゾンが販売活動や返品などを受け付
ける独自の販売拠点を設ける
◆ウォルマートのねらいは、
・ネット販売用商品の管理や宅配
・アマゾンの3000万人の顧客を取り込める
それぞれの特徴ある強みを活かし、市場拡大を補完し合い、本業へ集中でき、かつ
収益へつなげていく可能性を探っている。
◆アマゾンは玩具販売でトイザラスとも共同事業
アマゾンは、自社のサイト運営のノウハウを提供している。
・ウェブサイト運営や受発注業務、商品の仕分け・発送を担当
・アマゾンは玩具の在庫負担がなくなり、収益が改善
このようなドットコム企業のノウハウをパッケージとして提供するビジネスモデルの
動きはさらに加速すると思われる。
●ここで以下のような戦略を立案するフレームを検討してみた。
ビジネスモデルの理解の一助になれば幸いです。
黄色のマーカーは、今回の記事に登場する2社に当てはめたものです。
「大企業で流通業、量販指向、eコマースのタイプで、
目的として経営効率、売上と利益の増を狙う」
◎印は何らかの対応必須と思われる部分です。
「あなたの会社の戦略がわかる本 西村克巳著 PHP研」から引用。
若干加筆。
■記事で紹介している事例
・ネットコンビに大手コズモ・ドット・コム
(24時間以内に食品や雑貨などを宅配)
カタログを発行
・自動車ネット販売大手オートバイテル・ドット・コム
ゼネラルモーターズ(GM)と5月から、全米7800ヶ所のGM系ディーラーを巻き
込んだ販売実験を始める。
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