今回は 『ネット広告媒体』モデル。
既存の広告媒体をネットに置き換えるとどうなるだろう。 新聞に折り込まれる『チラシ』の機能と販促効果をネットで実現を 試みるモデルだ。
これまでどちらと言うと統合されにくかった広告や販促機能を既存の 『折込チラシ』に着眼して、広告･販促媒体の核に位置付けようとして いる。

◆記事の内容

■『オリコミーオ！』とは何か

以下は『オリコミーオ！』サイトのニュースリリースから要約。

◆コンセプトは

インターネット広告サービスの新しい媒体

ユーザーが郵便番号を入力するだけで、閲覧したい地域のショッピング情報 を入手することができるサービス。
ビジネスモデル特許を申請済み。

地域に密着した企業･店舗の広告、新製品情報、セール告知などの情報発信支 援。

流通･小売業を中心に、不動産、エンターテインメント、カルチャースクール など様々な業種の広告主に、販売促進戦略の合理的な展開と効果的なＣＲＭ （カスタマー･リレーション･マネジメント）を支援。

◆仕組みは

ユーザーが閲覧したいエリアの郵便番号を入力するだけで、該当エリア内の 小売点などの情報や広告がジャンル別に表示される。
チラシの画像をクリックすると、広告主の配信するネットチラシページが表 示される。

◆どんな機能があるのか

　�@チラシ閲覧
掲載情報として『昨日･今日･明日』の3日間のチラシが閲覧できる。
午後8時を過ぎると『明日のチラシ』として、翌朝の新聞配達用の新規 情報が掲載される。

　�Aコンテンツ更新
即時更新が可能なため、配信期間中、自由にその内容を更新できる。

　�B広告･販促
広告毎のポップアップ（吹き出し）、チラシページに設けた掲示板を利用 して、お勧め商品やタイムセール情報などの配信が可能。

　�C飲食店向け
デリバリーサービスを行っている飲食などの専用ページが設けられており、 投げ込みチラシによるサービス案内と連動できる。

　�D地図情報
DNP、ゼンリン、博英堂の共同出資会社（株）ゼンリンデータコムが運営す る地図検索サイトｅ-mapと連動。店舗位置、不動産物件案内に利用可能。

　�Eメモ帳・問い合わせ
ユーザーに広告情報を見ながら簡単にメモがとれる『ﾐーオ！手帳』を提供。 広告主に問い合わせできる『問い合わせフォーム』を準備。

　�Fメールマガジン配信
メンバー限定のメールマガジン配信を予定、広告主はマガジンを販促に利用 することができる。

　�G販促ツール
クーポン、サンプル提供、モニター募集の情報を随時配信。

　�Hアクセス管理
広告主は、管理画面でユーザーのアクセス状況（ページ別閲覧数、サービス 毎の利用状況など）できる。　

■オリコミーオ！のコマーシャルサイト
http://www.dnp-orikomio.com/
http://www.dnp-orikomio.com/top.html

■ 『ネット広告媒体』モデルについての情報

●オンライン広告

インターネット人口の急増と共に、そこに集まる人をターゲットにバナー広告 に代表されるWeb広告の価値は、ｅ-ビジネスにおけるビジネスセグメントとし て成長してきた。
特に『ヤフー！』などサーチエンジンは広告媒体としてこの価値を高めてきた。
人気の高いサイトは新たな広告媒体として認知され、オンライン広告市場を形 成する中心的な存在に成長している。
今までのドット･コム企業の取り組みから、最近では既存の紙媒体側から、 多部数を誇る地域情報誌などがネット広告に乗り出している。

・出版ＶＢ、ネット連動で攻勢　地域情報に照準　高速通信普及にらむ
日本経済新聞　2001年4月4日　企業3ベンチャー【15面12版】
bzmodel20010406.htmlなどだ。

●最近の関連情報

◆折込チラシはもういらない〜インターネット広告サービスへ http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf? CID=onair/biztech/inet/128134
大日本印刷は、新聞の「折込チラシ」情報を商圏（市区単位）ごとに配信するインタ ーネット広告サービス「オリコミーオ！」を京阪神地区で始める。商店などのセール 情報や不動産広告、求人案内などの情報を配信するもので、2001年６月から実証実験 を開始、9月の本格稼動を目指す。

◆日本経済新聞　2001年3月9日　国際2　【9面14版】
ネット広告　米景気減速が直撃

（要約）
米ネット広告市場は、伸び悩みが鮮明になっている。
景気減速とネット株バブル崩壊の影響を受け、ネット関連企業の広告激減に加え、 従来型産業の広告量も伸びが鈍化している。広告収入依存型の米ネットメディア の業績にも暗雲が広がりつつある。
・ネット広告の出稿料（金額ベース）に占めるネット企業の割合が一時6割を越え ていたが、現在は3割の水準に落ち込んでいる
・アマゾン･ドット･コムはヤフーとの広告契約を打ち切った
・家電製品販売大手バイ･ドット･コムは、昨年の広告･宣伝費を58％減らした ・ヤフーは企業向けポータルサイト技術を供与するなど、広告以外の収入源開拓 を急いでいる