日経記事に学ぶビジネスモデル   2001/08/12 NO.28
環境配慮商品巡り意見交換
ADKとNTT-X 企業と消費者橋渡し

日本経済新聞 8月6日 【デジタル経済1・14面・11版】
発行者のホームページ

企業と消費者の仲立ち

◆記事内容の要約


大手広告代理店アサツーディ・ケイ(ADK)とNTTエックス(NTT-X)は環境 配慮商品の紹介サイト(イーコット)を開設した。ネットを使って企業と 消費者を仲立ちするサイトで、10月からサービスを開始する。

●背 景
「企業の環境問題への取り組み姿勢と、消費者が望む商品との間にギャッ プがある」(井上秀幸ソーシャルコミュニケーション事業推進グループ副 部長)との認識。
ねらいは、一般消費者と企業の間の情報交換の活発化。

●仕組み
・企業はサイトないに設けた「良品倉庫」コーナーに、環境に配慮した自社 製品を写真入で掲載。
・「素材が地球に良い」「省資源である」「永く使える」など8項目に関し て企業が情報を発信。
・これに対して、消費者が感想や売れるための意見などをサイトを通じて回答 する。

・「企業グリーンデータ」では環境問題への取り組みや企業理念などを紹介 。

・会員獲得の工夫では、消費者同士外見交換するフォーラムなども用意し、 利用者がアンケートに応えたり、フォーラムで発言すると特典ポイントが得 られ、ためると環境にやさしい商品と交換できる。

●運営両社の役割と機能
・ADK:商品を掲載したい企業の窓口やマーケティングデータの分析を手 がける。
・NTT−X:サイトの運営を担当。
同社が運営する環境関連総合情報ポータルサイト「環境goo」は、企業の 環境担当者などの情報交換サイトとして一定の評価を得ている。

●ターゲット
消費者側 ・赤ちゃんを育てるのに環境問題に敏感になっている20代後半から40代前半 の女性。
・30万人を組織化したいという。

企業側 ・パソコンや食品メーカー、流通業者など。
・10月時点で20社、初年度50者の参加を見込む。

●商品情報掲載料金と目論見
・200〜600万円、最大50の商品を掲載可能。
・初年度1億5000万円の売上高を見込む。
・将来は情報提供だけではなく、サイト上での環境配慮商品の販売も手がけ る。


■コメント

関心の高い『環境』をキーワードに、企業と消費者を結びつけようとする 試みだ。
企業から見ると、消費者の顔が見えないといわれる中で、商品開発へ繋 げるマーケティング調査の一面もあろう。
こうした企業側のニーズに応え、環境配慮型商品群を、消費者にも理解し てもらい、意見などを吸収するところにミソがある。
重要成功要因は何か。
・消費者を会員として組織化すること。
・会員からの発言、回答を引き出すこと。
・意味のあるマーケティングデータとして企業側にフィードバックするこ と。


意見・感想・質問・相談等
購読登録・解除 

発行 ソリューションパートナー  発行責任者 内山秀雄

Copyright by Solution Partner 2001