日経記事に学ぶビジネスモデル    2003/12/09 NO.54
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■■ 製造業の商品企画支援 ■■
得意分野を助言 販路開拓も エンジンなど8社結集
日本経済新聞  2003年12月2日(火)付け

概念図 ニッポン・スタイル・プロジェクトの仕組み
製造業の商品企画支援、販路開拓も
  ◆  記事リード
 インターネットで受注生産を仲介するエンジン(東京、奥田裕久社長、03−5549−7523)などベンチャー企業やノンバンクを中心とする8社は共同で、中小製造業の商品企画や販路開拓を支援する事業を始める。関東経済産業局が対象企業の紹介などで協力。下請けから自社ブランドを持つ企業への転換を促し、中小製造業の生き残りを後押しする。
  ◆  記事内容

■ 事業名は「ニッポン・スタイル・プロジェクト」。8社がコンソーシアムを結成して実施する。書類審査や面談で対象企業を選定し、商品企画や販売など支援内容に応じて4分類する。8社がそれぞれの得意分野で対象企業に必要な支援を行う。

■ たとえば商品企画では消費者ニーズのとらえ方や企画立案法などを教え、一緒に実際の商品を開発する。完成した商品を参加しているカタログ通販企業などが販売する。

■ 商品企画ではエンジンやワコールアートセンター(東京・港)などが支援。カタログ通販の夢みつけ隊やネットを利用した物流サービスを手掛けるラクーン(東京・中央)などが販売や販路開拓を行う。企業の技術力評価や開発支援はバーズアイ情報研究所(千葉県印西市)が担当する。

■ 商品開発資金はノンバンクのニッシンが審査の上提供する予定。関東経済産業局は技術力はあるが販売力などが弱い中小製造業を支援候補として紹介する。

■ コンソーシアムは中小製造業が完成した商品で収益をあげた場合に成功報酬を受け取る予定。初年度に15社の支援を手掛ける考えだ。

  ■  関連URLとコメント
 参画するそれぞれの企業の持つ強みを生かして新たなビジネスモデルを作ろうとする試みだ。中小製造業との関係については、エンジンのホームページに次のように掲載されている。

  プロジェクトを構成する企業メンバーは、発生案件毎にビジネスベースで採算が取れることを
  前提に参加する。また有力案件については、希望企業が自ら開発、販売等の主体となることも
  ある。参加を希望する中小メーカーには企業規模等での制限は特には設けないが、
  (1)受託事業から最終消費財を手掛ける事業に進出する意欲のある、または既に進出してい
     ること
  (2)商品化に必要なコア技術を保有していること
  (3)一点でよいので量産を前提としない試作品を無料で作れること
  (4)実際に商品生産を行えること
  を参加条件としている。
  中小メーカーにとっては、自社に不足しがちなマーケティング視点での商品開発が低リスクで
  できる、商品販路を低リスクで開拓することができる点等のメリットがある。
 
関連する会社などのURL

 関連する情報のURLは以下のとおりです。
 
 1.株式会社エンジン http://www.engine.ne.jp/index.html

 2.民間企業ネットワークによる中小メーカーの新商品開発・販売支援プロジェクト
   「NIPPON STYLE PROJECT」スタートのお知らせ 2003/12/02
   http://www.engine.ne.jp/news/031202.html

 3.エンジン、江戸時代の地図、Tシャツに復元 2003/09/22
   http://www.c-crews.co.jp/gnext_express/news/back/0309/030922_04.html


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