日経記事に学ぶビジネスモデル    2004/03/09 NO.57
発行者のホームページ

■■ SOHO事業者 組織化 編集者など企業に仲介 ■■
日本経済新聞 2004年3月9日(月)ベンチャー 12版 14面

概念図 クリエイターズ・エージェント



  記事リード
 ホームページ制作のアトリエコスモスは、SOHO(スモールオフィス、ホームオフィス)で働く編集者やデザイナーら約一万二千人を組織化し、企業からコンテンツ(情報の内容)制作を請け負う事業を始める。手間のかかる営業や納品管理を同社が代行し、企業とSOHOクリエーターを仲介する。
  記事内容
■編集、デザイン、イラスト、建築など六分野の人材を登録。得意分野、過去に手がけた仕事の内容、経験年数といった情報や、イラストなどの画像を個人ごとにデジタルで蓄積する。現時点での登録者は一万二千人。

■企業や出版社などから依頼があった場合、このデータベースから最適なクリエーターを即座に検索できる。同時に依頼を受けた仕事の内容などに応じて、発注した企業から手数料を受け取る仕組み。契約書の作成や価格交渉、制作コンテンツの著作権管理など、関連する業務も幅広く請け負う。

■アトリエコスモスが納期や品質を管理するため、顧客企業は低コストで高品質なコンテンツ制作を発注しやすくなる。一方、クリエーターは同社に登録することで新たな顧客を開拓し、収入増が期待できる。

■同社の自前のセールスマンを抱えず、ネットなどを活用して出版社などに売り込む。下請け、孫請けなどに仕事を発注するのではなく、企業とクリエーターをじかに結ぶのでコスト高も避けられるとみている。

■今後はSOHO事業者の全国組織である全国デジタル・オープン・ネットワーク事業協同組合(東京・港区)や、社団法人日本テレワーク協会(東京・千代田区)などと連携し、企業との契約形態の整備に取り組むほか、クリエーターの育成・支援をしていく。

  ■  コメント  ■

 一連の業務プロセスを図にすると次のようになるだろう。
 アトリエコスモスは具体的にどこまで代行するかわからないが、営業や顧客管理などフロントエンドシステムや、プロジェクト管理や請求などバックエンドシステムが情報システムとして整備されないとコミュニケーションコストが膨大になる。ネットでのコミュニケーションを効率よく行うことがひとつのポイントになるだろう。
 現在行われている下請け、孫請け、ひ孫請けのやり方では、コスト面・品質面・納期・責任の所在など問題が多く、顧客企業はイライラが募るばかりだ。クリエーター側では明確な顧客ニーズがつかめずなかなか思うようにコンテンツを仕上げることができない。特にヒアリングやインタビューを行い立案を行う段階【P】での双方のコミュニケーションがきちんと取れていないケースが多い。今回のコンセプトのような仕組みになれば解決する問題ではない。


 このようにキーとなる業務プロセスがある。この部分のコミュニケーション品質を向上させなければならない。そうすることでその前後のプロセスが生きてくる。実は形のないものを創りあげるクリエーターの仕事はこの部分がポイントのような気がする。それと納期・品質管理のためのプロジェクト管理だ。



関連する情報、会社などのURL

 関連する情報およびURLは以下のとおりです。
 
 1.アトリエコスモスのホームページ
   クリエイターズ・エージェントのコンセプト、事業計画を掲載しています。
 2.アトリエコスモス・SOHO情報局のホームページ
   SOHOに関する情報が盛りだくさんです。
   初心者の方には是非みてほしいサイトのひとつですね。

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