日経記事に学ぶビジネスモデル    2004/06/15 NO.63
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■■ 商社復権 攻めの経営 ■■
日本経済新聞 2004年6月12日(土)9面 企業総合 14版

 概念図  選択と集中、ドミナント戦略

選択・集中、ドミナント戦略


 記事リード

 商社の復権に弾みがついている。
 今年3月期は三菱商事が始めて純利益で千億円を突破するなど業績は軒並み好調。
 新たな攻めの切り口は二つの軸だ。
 1.得意分野で圧倒的な地位を築く
 2.BRICs市場の開拓

  記事内容の要約  

 得意分野で圧倒的な地位を築く

 ●丸紅
 「北米で損をしてでも、アジアで圧倒的な首位になろう」
 ・世界で保有する発電能力は約180万キロワット。
 ・約5割をアジアに集中させる戦略。
 アジアナンバーワンになった丸紅には「売却や新設の情報が優先的に入ってくる」
 好循環が生まれている。

 ●住友商事
 ・隠れた収益源は自動車。
 ・大半は好調なローン、リースから得られており、今後さらに集中して投融資を積み上げる。
 ・首位のオリックスを追う。

 
BRICs市場の開拓
 ・B:ブラジル
 ・R:ロシア
 ・I:インド
 ・C:中国

 これまでの途上国ビジネスは、資源開発中心だった。
 BRICs市場は、国内需要が大きいため、現地市場に的を絞った事業展開に乗り出した。
 
 ●三菱商事
 インド全土をカバーする低温物流網を構築。
 冷凍、冷蔵食品を大手小売チェーンに納入している。

 ●伊藤忠
 中国で外食チェーン展開をもくろむ。
 北京に焼肉チェーンの一号店を開業。5年後100店舗を目指す。

 各商社は過去数年。「選択と集中」で弱い事業の整理を進め、完了し、
 「強い所を圧倒的に強くする」ドミナント(寡占化)戦略に軸足を移す。

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  ■  コメント  ■

 
自社の状況を把握し、限られた経営資源をいかに有効に使っていくかの戦略だ。
 自社の状況は、顧客(Customer)と競合(Competitor)と自社(Company)の3つのスコープでおおむね把握できる。よく「3C」といわれる分析フレームだ。

自社状況を把握する3つのスコープ 顧客はどういう人なのか、どういうニーズを持っているのかということが分かっても(仮説を立てても)、どの顧客ニーズを「選択」するのかを決断しなくてならない。また、競合との間でどう「差別化」するのか検討し、自社の経営資源や強みを理解し、どこに資源を「集中」するべきかを判断、決断しなくてはならない。

 「選択」「差別化」「集中」をどのように行うかが戦略の具体的な方向といえる。

 図式化すると、
 ■顧客:ニーズの選択
 ■競合:差別化
 ■自社:資源の集中

 一番重要なことは、どのような「顧客(ニーズ)」を選択するかということだ。

 特に中小の事業規模の場合、経営資源はいつも不足気味だ。
 顧客ニーズを絞り込んだ先鋭的な(とんがった)マーケティングで一本の柱をまずは立てることが急務だ。柱が立たないと少しの風でも揺れ動き、倒れてしまう。

 一本の柱は、顧客があなたを選ぶ理由になり、セールスポイントになる

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