概念図
親子カフェ、企業リサーチの場を提供 |
記事リード 企業のリサーチ対象として人数をそろえるのが最も困難なのが、幼児を 抱える主婦層だ。新商品に関するグループインタビューをやろうにも、動き回 る子供を抱きながら、または誰かに預けて都心のインタビュー会場まで出かけ るのは難しい。そこに目をつけ、主婦モニターなどへの参加を募るとともに、 子連れでも気軽に来られるインタビュー会議の提供をカフェビジネスに取り込 んだのが、クリアール(東京・江戸川)社長の藤代聡(38)だ。 |
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記事の要約 | ||
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ターゲット 江戸川区・西葛西で運営するカフェ 「スキップキッズ」。 主な顧客は1〜6歳の子供とその親。 西葛西周辺だけではなく、千葉県市川市や東京・杉並区や世田谷区か らの客もいる。 ■システム(仕組み) 店内には大きな滑り台つきの立体遊具やままごとセット、 ボールプールが三分の一を占める。 保育師の資格を持つ二人のスタッフが常時見守る。 母親達は60席ある飲食スペースで子供を遊ぶ様子を眺めながら、 食事や喫茶、会話を楽しめる。 ■ ニーズ 子供が喜ぶテーマパークは毎日行くには高すぎる。ファーストフードや ファミリーレストランではほかに客にうるさがられる。子育て中の母親の 「行き場のない」悩みを解消することが第一の目的。親子連れに入店を限っ ているので、犯罪から子供を守れるという安心感もある。 ■ プライス(価格) 利用料金は幼児一人あたり一時間250円。 親と七歳以上の児童(遊具スペース利用不可)は飲食料金のみで済む。 ■ メニュー 美味しさにこだわった生パスタメニューやピザ釜で焼くピザを提供。 ワインやビールなどもそろえ、土日は子守りを頼まれた父親の姿も目立 つ。 週末の夜はグループ客による飲み会的な利用も取り込む。 ■ サービス グループで来ておしゃべりに興じたり、育児の悩みを交換し合ったり、 備え付けの雑誌や書籍、パソコン(いずれも利用料無料)などを利用する人もい る。 ■マーケティングの場としての対法人ビジネ ス 三方一両「得」 【事例】子供用日用雑貨製品モニター募集に モニター商品は応募者に直接送られ、後日使用感、パッケージデザイン、 ネーミングなどの参考意見を聞くグループインタビューが行われる。 20人程度収容できるパーティスペースで行う。インタビュー中は子供たちが遊具 スペースで遊んでくれる。インタビュースペースにはマジックミラーで仕切られ た小部屋が隣接、企業担当者が集音マイクで拾った主婦たちの率直な意見が聞け る。 主婦にもモニターでちょっとした小遣い稼ぎができる。 ■ データ 来店客:五千人/月 月商:五百万円 客単価:二千円超 |
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■ちょっとPR 発行者ソリューションパートナーからのお知らせです。■ 座右の戦略立案支援ツール 「 ソリューション・スーツ」をリリースいたしました。 戦略をつくると、成長のルートが見えてきます。戦略立案ツールとして、 シンプル。決して難しく時間のかかることではありません。 |
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■ コメント ■ | ||
客観的に自らのビジネスを鳥瞰す
ることは難しい。 自分の目の前、足元しか見えずにビジネスチャンスを見落としがちにな ります。 それにはビジネスの骨格を描き出し、今のビジネスにどんな肉付けがで きているか、分析してみる必要があります。 今回の事例では「カフェ」という時代感覚にマッチングした業態に、タ ーゲット特性のニーズを取り込み、さらにはターゲットを求めている企業ニーズ を取り込んでいる点が注目されます。 スキップキズうの掲げるコンセプトはこちらから → http://www.skipkids.net/concept.html ●ビジネスモデルのチェックをし てみよう。 「カフェ」(取り組んでいるビジネス)のビジネスモデルの骨格を描く 。 絞り込んだターゲットとそのニーズを明らかにする。 ニーズに合致した商品、サービスを明確にする。 商品、サービスの価格と提供する仕組みを具体化する。 第三のニーズを取り込む。これが事業の「裏メニュー」。 ● ビジネスモデルのスケルトン(骨格)を描くために 現状把握は ドメイン、3C 、4Pで。 4Pとは、商品(Product)、価格(Price)、流通経路 (Place)、販売促進あるいはコミュニケーション(Promotion) のマーケティングミックスと呼ばれるものです。 顧客にとっての商品価値と費用、利便性、双方向のコミュニケーション はどのようにあるべきかが考察できます。
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